創業補助金(中小企業庁)が創業助成金(東京都)より圧倒的に不利な3つの秘密とは?

創業補助金・・・起業にあたっては、運転資金など不安いっぱいの旅立ちになることから創業補助金の受給を検討する事業主の方も多いのではないでしょうか?

なにせ、創業補助金に採択されれば合計200万円もの資金が貰える訳ですから、これを考えない手はないという訳です。。。

ですが、今や「中小企業庁)の創業補助金」より「地方公共団体東京大阪など)の創業助成金」の方が圧倒的に有利という実態があります。本記事では実際に自ら創業補助金を貰った筆者が、自らの経験より、その3つの理由と秘密について、コッソリと明かしていきたいと思います。

目次

創業補助金(国・中小企業庁)とは、どのような補助金なの?

創業補助金(国)とは、どのような補助金なのでしょうか?

本記事では、まず創業補助金(国)の「キホンのキ」と言える部分から説明したいと思います。

当然、読者の中には、「そんなの知っているよ」と思われる方もいらっしゃると思いますが、そういう方は無理して読まれる必要はまったくありませんので、本項はスルーして、どうぞ次の項へ進まれてください。
(*^-^*)

 

創業補助金のキホンのキ

簡単に言ってしまえば、創業補助金とはの三大補助金ものづくり補助金小規模事業者持続化補助金創業補助金)のひとつで、新しい産業の創設や雇用を通じて地域を活性化しようとする起業家を支援することが目的の補助金となります。

 

尚、以前の創業補助金には、「第二創業」(既に事業を営んでいる中小企業・小規模事業者において、後継者が先代から事業を引き継いだ場合などに業態転換や新事業・新分野に進出する創業形態/いったん創業に失敗した人が再チャレンジするという形態は含まれず)も含まれていましたが、平成29年より「事業承継補助金」が創出されたことに伴い、「第二創業」は創業補助金とは別の補助金で面倒を見る形となりました。

 

創業補助金は今や死に体?

第二創業」の件はさておき、かつては創業補助金はとても良い補助金でした

でした。」と完全に過去完了形となっているのは、今の創業補助金はほとんど死に体となり、有名無実化しており、「天然記念物」のような補助金に成り下がってしまったためです。

「死に体?」、「有名無実?」・・・「なんか過激な表現だな(‘_’)」と疑問に思われる読者の方も多かろうと思いますが、その理由については、次項で詳しく述べていきたいと思います。

 

創業補助金(国)は誰が受けることができるの?

当然のことながら、創業補助金は「誰でも申し込むことが出来る」訳ではありません。

そこには一定の要件(≒制約)があるのですが、それも年々厳しくなっています。( ;∀;)

具体的には、どのように厳しくなっているのでしょうか?

 

平成30年(2018年)本予算【平成29年5月より募集分】について見ていきましょう。

 

まず、これは従来より大きな変化はありませんが、募集対象者は、「新たに創業する者」でなければなりませんが、募集要項には下記のような記載があります。

(1) 「新たに創業する者」であること。

「新たに創業する者」とは、平成29年5月8日以降に創業する者であって、補助事業期間完了日ま でに個人開業又は会社(以下、会社法上の株式会社、合同会社、合名会社、合資会社を指す。)・企業組合・協業組合・特定非営利活動法人の設立を行い、その代表となる者。この場合の応募主体は、 個人となります。

※応募者自らが以下の役職に就く必要があります。 ・会社設立の場合…代表取締役あるいは代表社員 ・企業組合・協業組合設立の場合…代表役員 ・特定非営利活動法人設立の場合…理事長

既に個人事業主であって、「個人事業主として追加的に新たな事業を開始する場合」や「新規設立する会社で既存事業のみを実施する場合」は対象となりません。

 

上記で重要なのは、最後の部分(赤字)です。

要は、個人事業主では既に開業届を提出している場合、法人では、既に設立が終わっている場合には、原則として、創業補助金については対象外となる訳です。

ただし、個人事業主の場合、新規に法人を設立し、既存事業とは別の新規事業を開始する場合には、なんとか食い込める可能性が残されているようです。(*^-^*)

 

創業補助金(国)はなぜ有名無実化してしまったのでしょうか?

それでは、国(中小企業庁)の創業補助金は、なぜ、ほとんど死に体となってしまったのか?・・・その理由について述べたいと思います。

そもそも前項で挙げた「新たに創業する者」といった制限は、補助金の性格上、どの補助金にも付されていることが多いです。

例えば、事業承継補助金において、実際に、事業を承継しない人が補助金を受給できる筈もありません。創業補助金においても、「新たに創業する者」といった一定の制限がかかることは、納得性があり、理解することができます。

ですが、それでも下記に挙げる2項目は、不公平感があり、充分な合理性を感じることができません。

 

①「産業競争力強化法に基づく認定市区町村における創業」という制限

近年、創業補助金は、「産業競争力強化法に基づく認定市区町村」での創業のみを対象とするようになってしまいました。

上記の「認定市区町村」になるために、各市区町村は「認定申請手続の流れ」に沿い経済産業局に相談、申請を行わなければなりません。

 

もちろん、「認定市区町村」になれば、各市区町村も地域経済循環創造事業交付金を貰えるなどのメリットがあるため、現在、多くの市区町村が「認定市区町村」として認定されていることは事実です。

ただし、各市区町村のマンパワー等の関係もあり、すべての市区町村が「認定市区町村」として認定されている訳ではありません。

 

そしてその結果・・・

どんなにやる気があり能力がある創業者・起業家であっても、起業を起こす場所が「認定市区町村」でない限り、創業補助金においては、「応募」という「土俵」にすら上がれなくなってしまったという訳です。

上記には、若干の差別感が感じられ、「認定市区町村」以外の起業家には不公平感も生じるのではないでしょうか?「認定市区町村」以外の起業家に対しても、国によるなんらかのフォローが期待される所以であると思われます。

 

 

実際の「認定市区町村」の割合はどの位?

上記の補足となりますが、平成28年12月12日に中小企業庁が発表した「平成29年度以降に向けた 創業・起業支援について」では、「認定市区町村」の状況について下記の記載があります。

 

 開廃業率の目標の実現に向け、産業競争力強化法(平成26年1月施行)により、地域における 創業を促進するため、市区町村が民間事業者と連携して創業支援を行う取組みを応援しています。

 

さらに「(参考6-2)創業支援事業計画の実績」の中には、実際の「認定市区町村」の割合について下記のように説明しています。

 

 平成28年8月現在、全国で1,195自治体が創業支援事業計画の認定を受けている。

 

 全自治体における認定取得率は69%(1,195/1,741自治体)であり、人口カバー率は、93%となっている。

 

 

「認定取得率は69%」ということは、日本全国で見れば、大体3つの自治体あたり2つ強の自治体しか認定されていないということですね。

 

「人口カバー率は93%」と言っても、スマホの利用可能地域ではないので、あまり意味はないと思います。

 

やはり見るべきは「認定取得率」ですよね。というのも、都市部だけでなく、過疎の地域においても、「地域おこし」のような創業は求められるケースが多いと思うからです。

 

仮に、その地域で「公務員等の要員が不足しているから認定の申請をしない」という意志が働いてしまうのであれば、都市部と過疎地の経済格差はさらに拡大することになり、二極化がどんどん進む結果になりますから、一定の見直しが必要なように感じるのは私だけでしょうか。(‘_’)

 

 

 ②新たな従業員を雇用する必要があること

この「新規に雇用するという要件」も、新たに創業する者にとっては、クリアするのが非常に厳しい要件ではないでしょうか?

 

公募要領では下記のように説明しています。

(4)事業実施完了日までに、計画した補助事業の遂行のために新たに従業員を1名以上雇い入れること。

実績報告の際に以下の書類を提出してください。

・雇用契約書(アルバイト等の場合:就業条件(日給・時給・勤務場所等)の確認可能なもの)

・雇用期間中の給与明細または賃金台帳

・支払い証拠書類(銀行口座写しや小口現金出納帳等)

・事業実施概要報告書(様式7別紙1)において、新たに雇用した従業員が補助事業においてどのような役割を担ったのか記述してください。

 

さらに文末にはご丁寧に「とどめの一文」も記されています。

※本要件が満たされていないと判断された場合、交付決定取消しとなりますのでご注意ください。

 

 

そもそも、起業したての事業者にとって、新規雇用を確約すること自体、心理的にも物理的にも非常にハードルが高い要件になることが想定されます。

というのも、まず金銭面では、創業者自らの給与分ですら確保できるかどうか分からない時点で、新たに従業員を雇い入れれば、「人件費」という固定的な経費が重くのしかかることになります。

通常であれば、創業期より間もない時期であれば、新たな従業員の雇用より、まずは配偶者など家族・親族に手伝ってもらうことを考えるのではないでしょうか?

上記のハードルを越え新規雇用を決意したところで、人材難の昨今、思うような人材を「補助事業期間内」に採用できるかどうかは、まったくの未知数になります。

 

求職者にしたところで、安定的な職場を求める傾向があることから、創業したての事業の求人にホイホイ応募するとは、考えにくいものです。

かと言って、うまく雇用が確保できなければ、「交付決定取消し」の憂き目に遭ってしまう・・・という訳で、この「新規雇用要件」は、創業補助金を利用しにくくなる決定的な要因の一つと言えるでしょう。((+_+))

 

 

創業補助金(国)に採択されるのは全国でたった100件?

 

上記で述べてきたように、現状の創業補助金(国)は公募するだけでも大変なハードルがあるにもかかわらず、そのハードルをクリアしてきた応募者の中からでさえ、採択されるのは、年間でおよそ100件に過ぎません。

 

100件ですよ・・・100件!( ;∀;)

 

都道府県で言えば、1都道府県あたり、2~3名程度の創業者しか採択されないという大変に厳しい数値となっています。

 

上記は、高校野球で例えると分かりやすく、甲子園出場よりはハードルが低いものの、それでも、県大会の優勝校か、準優勝校レベルでしか採択されないほど厳しいことになります。

 

さらに

 

この厳しい状況を知っている補助金コンサルタントは、今や、国の創業補助金からは手を引いており、739件もの公募はいわゆるガチ(≒真剣)な公募者であるにもかかわらず、採択総数は109件、採択率はなんと15%に満たないのです。

 

 

 

3,000万円(補助率3分の2)貰えるものづくり補助金でさえ、その採択率は30%程度は確保できています。それに対して200万円(補助率2分の1)の創業補助金は15%程度と2分の1以下の採択率となっている訳です。

 

やはり、あまりにも不公平と言うべきではないでしょうか?

 

予算も2億円しか確保できていない計算となり、こちらもショボいとしか言いようがない( ;∀;)・・・「ほとんど死に体」としか言いようがない根拠については、ここからもお分かりいただけると思います。

 

 

創業補助金(国)の採択率の推移とは?

国(中小企業庁)の創業補助金に採択される件数は、全国でも100件あまりであり、その採択率は15%に満たないことはこれまでに述べた通りですが、これまでの採択率はどのように推移しているのでしょうか?

 

平成28年12月12日に、中小企業庁が発表した「平成29年度以降に向けた創業・起業支援について」によれば、平成25年度の創業補助金の予算額はなんと200億円!申請件数は、14,138件、採択件数は6,299件であることから、採択率も44.5%に上っていたようです。

それから4年経過した平成29年度には、予算額(推定)2億円、申請件数は、739件、採択件数は109件であることから、採択率も14.7%まで激減してしまったのです。

 

もちろん、平成25年度は、事業承継補助金も含んでいるため、単純な横比較はできないものの、その規模は「100分の1~2」まで低下したことになります。減少率ではなんと98%~99%

 

創業補助金は、もはや「ほとんど絶滅した」と言っても過言ではないレベルです。

 

あくまで私見ですが、ここまで採択件数を減らした以上、国の創業補助金はもはや制度自体を廃止してしまった方が良いのではないでしょうか?

 

第一、補助金事務局で抱える経費(人件費・家賃など)で、補助金自体の予算2億円を軽く超えてしまうでしょうから。もはや創業補助金は野党から「無駄遣い」と批判されるレベルまで成り下がってしまったような気がします((+_+))

 

 

創業補助金(国)は「補助率の低さ」も「使えない」理由?

蛇足ながら、上記3つのハードル(認定市区町村限定新たな雇用義務採択件数の少なさ)以外に、その補助率の低さも使いにくい要因のひとつ(≒ハードル)となっています。

 

まず、創業補助金(国)の補助率は「2分の1」です。

 

 

かつての創業補助金(国)の補助率は「3分の2」でしたから大幅に悪化したことになります。また「国の3大補助金」の内、他のものづくり補助金小規模事業者持続化補助金の補助率は「3分の2」ですから、それらと比較しても明らかに劣っています。(ちなみに2017年に新設されたIT導入補助金の補助率も「3分の2」です)

 

ちなみに、補助率というのは、「使った経費に対して、貰える(≒戻ってくる)補助金の割合」を指します。

 

例えば、同じ300万円の経費を使った場合でも、補助率「3分の2」の場合には、200万円の補助金が貰えますが、「2分の1」の場合には150万円しか貰えません。

 

裏を返せば、創業補助金の場合、補助金額の上限は、外部資金調達がある場合には200万円、ない場合には100万円です。

 

上記で、200万円の補助金を貰おうと思えば、事業者は400万円もの経費を使わなければなりません。(200万円÷【2分の1】=400万円

 

しかも上記の400万円を使用できる期間(=補助事業期間)は、わずか5か月程度です。

 

 

つまりは月あたり80万円もの経費を使用しなければならないのです。

 

月80万円ですよ。80万円!

 

厳しい使用使途の制限がある中で、起業したての創業者が月あたり80万円もの経費を使うためには、賃料の高い実店舗を経営するなど、一定規模以上の事業を起こさなければならないことは明白。逆の言い方をすれば、ある程度、経費の使い方に慎重な起業家は、そこではじかれてしまう可能性大です。

 

こんな点からも、改悪された創業補助金(国)がいかに使いにくいか、お分かりいだだけると思います((+_+))

 

 

創業補助金(国)の当初と直近の違いとは?

創業補助金(国)の「(設立)当初」と「直近」についての違いについては、これまでもいろいろと述べてきましたが、下記の表にまとめます。

 

上記を見ると、創業者にとって、いろいろな点で非常に不利になっていることがお分かりいただけると思います。

 

特に予算面において、当初の予算200億円から、直近では2億円と、その規模が、約100分の1(1%)になっていることは驚きを隠し得ません。

 

例え第2創業が別の制度になったことを考慮しても、2%程度の規模になってしまった計算になります。これではお話にならないレベルです(+_+)

 

ここまで縮小するのであれば、いっそやめてしまった方が良いと思えますが、今後も継続するのであれば、せめて予算についても、当初の10分の1程度(20億円)は確保してほしいところです。

 

20億円であれば、全国で1000件程度は採択できる計算となり、都道府県別でも20件程度の席は確保されますので、応募者のやる気も大分変ってくるのではないでしょうか?(*^_^*)

 

 

創業助成金(都)が創業補助金(国)より圧倒的に有利な3つの理由とは?

これまで述べてきたように、今や創業補助金(国)は半分死に体となっており、正直、とてもお客様にお勧めできるようなシロモノではありません。

東京都の創業者であれば、間違いなく、創業補助金(国)より創業助成金(都)を選ぶべきと考えます。

仮に、創業助成金(都)と創業補助金(国)のいずれも申込み、両方採択されたとしても、迷うことなく、創業補助金(国)を棄権し、創業助成金(都)を選択するようにしましょう。(*^_^*)

創業助成金(都)が創業補助金(国)より有利であると主張するのには、いくつか理由があるのですが、その中でも特に創業助成金(都)が圧倒的有利な点を、下記に3つ挙げたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

理由①:5年間は実施することが確定していること

創業助成金(都)の制度がスタートしたのは、平成27年2015年)の事です。その際、第1回の説明会に私は出席しましたが、担当者の話では、「この制度は5年間は継続して実施する」と明言されていました。

ということは、創業助成金(都)は、少なくとも平成31年2019年)までは、まず間違いなく現状のまま公募が行われると思います。(よほどの天変地異等が起これば別ですが、そういうことがなければ、<多少の変化はあったとしても>基本的には現状の形に沿い実施されるということです)

一方の創業補助金(国)については、平成25年2013年)に制度がスタートし、「創業補助金」という名称自体は、2017年時点で5年間は続いているものの、その内容は年々変化し、今や、制度スタート時とは「似ても似つかない補助金」へ変わり果ててしまいました(+_+)

さらに、平成30年2018年)については、継続するのか、廃止するのかについても明確に定まっていないようです。なにせ予算ベースでは2億円の「超小型補助金」ですから、仮に廃止するとしても、そのインパクトは極めて小さいと言えるでしょう。

上記のような創業助成金(都)と創業補助金(国)の状況を比較して、東京都での創業者にとって、計画的に利用しやすいのは、どちらの補助金でしょうか?

 

答えは・・・言うまでもありませんよね!間違いなく創業助成金)に軍配が上がると思います。

 

 

理由②:助成対象期間が2年間も取れること

理由③:助成金額300万円、助成率3分の2と高いこと

 

助成対象期間が「2年間」も取れ、助成金額が「300万円」・助成率「3分の2」と高いことも、創業助成金(都)の大きな魅力の一つですね。

 

 

ちなみに、(前述したように)創業補助金(国)の補助期間は、わずか5か月程度しかありません。

補助金額200万円、補助率2分の1、補助期間5月ということから

■200万円÷(1/2)÷5月=80万円

ということで、創業補助金(国)では、実質的には毎月80万円もの費用を使用しなければなりません。
(かなりの規模の事業でないと、80万円もの費用を使うことは無理な場合が多いようです(+_+))

 

上記と比較して、創業助成金(都)では、助成金額300万円、助成率3分の2、助成期間24月(2年)であるため、上記の式は下記のように変化します。

■300万円÷(2/3)÷24月≒19万円

もちろん、「毎月19万円」という金額も大きいと言えば大きいですが、20万円程度の経費であれば、充分に有効に活用することも可能です(*^_^*)

 

要は、創業補助金)と比較しても、創業助成金)の方が、圧倒的に創業者にとって優しい補助金(助成金)であると言えるでしょう。

 

 

創業助成金(東京都)とは何なの???

これまで散々のべてきたように、国の創業補助金については、もはや「生きる屍」状態となっており採択される可能性が非常に低いのみならず、仮に採択されても「補助率2分の1」、「新規雇用義務あり」など使い勝手が悪いこと、この上ありません。

 

そこで、国の創業補助金に代わるものとして、東京都の創業助成金が、有力な代替支援として浮上してきました。(東京都における創業者だけが対象ですが(+_+))

 

ちなみに創業助成金(東京都)の事務局である「公益財団法人 東京都中小企業振興公社」のホームページには、「創業支援事業」につき、下記のような説明があります。

都内開業率のさらなる向上を図るため、東京都及び東京都中小企業振興公社では、平成27年度から「創業活性化特別支援事業」を実施しています。

「創業助成事業」では、創業予定者等に対し、公社が審査のうえ、人件費、賃借料、広告費等、創業期に必要な経費の一部を助成します。

「インキュベーション施設整備・運営費補助事業」では、東京都が実施する「インキュベーション施設運営計画認定事業」の認定を受けた民間事業者のうち、公社が審査のうえ、優れた事業に対して施設の整備・改修費や運営費等、施設運営のレベルアップに必要な経費の一部を補助します。

 

また創業助成金(平成29年度 第2回創業助成事業)の申請については、下記のように記されています。

 

 

 

 「創業助成事業」は、創業予定者又は創業から間もない中小企業者に対して、創業期に必要な経費の一部を助成することで東京都における創業のモデルケースを創出し、新たな雇用を生み出すなど東京の産業活力の向上を目的として実施するものです。

以上を頭の片隅にサラッと置いていただき、創業助成金(東京都)につき、さらに詳しく見ていくことにしましょう。

 

 

創業助成金(東京都)って、誰が貰えるの???

まずもっとも関心が高いことは、創業助成金東京都)とは誰が貰えるのかという点ですよね。

いくら創業助成金が欲しくても、公募の対象外であれば、土俵にすらあがることができず、どうしようもないことですから、最初から検討の土台にものせない方がマシというものです(*^_^*)

この点につきまして、【募集要項】(平成 29 年度第2回創業助成事業)には下記の説明があります。

 

 

 

2 事業内容

都内の産業活力向上に寄与する「創業者等(創業予定者創業して間もない中小企業者等)の事業計画」に対して、創業期に必要な経費(人件費、賃借料、広告費等)の一部についての助成を行います。

(1)創業者等とは

①都内での創業を具体的に計画している個人

②中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条に規定する中小企業者の内

・法人登記を行ってから5年未満の法人

・個人事業の開業の届出を行ってから5年未満の個人

③特定非営利活動促進法(平成10年3月25日法律第7号)第2条に規定する特定 非営利活動法人の内、以下の2点を満たす場合

・法人登記を行ってから5年未満であること

・中小企業者の振興に資する事業を行うものであって中小企業者と連携して事業を行うもの、又は中小企業者の支援を行うために中小企業者が主体となって設立するもの(表決権を有する社員の2分の1以上が中小企業者)であること

上記の内で、もっとも重要なことは「創業者等」の中に「創業予定者」と「創業して間もない中小企業者等」の両方を含んでいることです。

 

というのも、創業補助金(国)の対象者は、「創業予定者」(≒補助金申請時点で開業届や会社設立を行っていないもの)のみであり、「創業して間もない中小企業者等」は含んでいないためです。

 

しかも、創業助成金東京都)の「創業して間もない」というのは、「(法人登記を行ってから、もしくは開業届を提出したから)5年未満」という期間が設けられており、この「期間」という点では、創業助成金東京都)は、創業補助金)と比較して、かなり幅広い応募者を受け付けていると言えます。(*^_^*)

 

 

創業助成金(東京都)って、どんな経費が使えるの!?

次に創業助成金東京都)ではどのような経費が使えるのでしょうか?

補助金を貰うにあたって、非常に気にかかるところですね。例えば、IT導入補助金のような専門的な分野を扱う補助金ではITツールの導入に係る経費以外は対象とならないので、要注意です。

創業助成金東京都)の公募要領では、利用できる経費について、下記の記載があります。

 

 

 4 助成対象経費
(1)名称の定義について以下のとおりとなります。

○「経費区分」とは、人件費及び事業費のそれぞれを示します。

○「経費明細」とは、経費区分の内訳となる経費で、賃借料専門家謝金広告費備品費となります。

 

(2)助成対象経費は、以下①~④の条件に適合する経費で「助成対象経費一覧」に掲げる経費です。

① 助成対象事業を実施するための経費

② 助成対象期間中に契約、取得、支払が完了した経費(ただし、人件費、賃借料については交付決定日以前に契約したものも対象とする)

③ 使途、単価、規模等の確認が可能であり、かつ、本助成事業に係るものとして明確に区分できる経費

④  財産の取得となる場合には、所有権が助成事業者に帰属する経費

※助成事業者とは、助成金の交付決定を受けた者となります。

 

ぶっちゃけ、創業助成金(東京都)で使える経費は、①人件費もしくは②賃借料、③専門家謝金、④広告費、⑤備品費の5種類ということになりそうです。

各項目の詳しくは後に述べるとして、他の補助金、例えば小規模事業者持続化補助金で使える経費は、①機械装置等費、②広報費、③展示会等出展費、④旅費 ⑤開発費、⑥資料購入費、⑦雑役務費、⑧借料、⑨専門家謝金 ⑩専門家旅費、⑪車両購入費、⑫委託費、⑬外注費13項目に渡りますから、創業助成金東京都)の5項目は「かなりその幅が狭い」ということになりそうです。

特に、創業助成金(東京都)では、小規模事業者持続化補助金で使える⑫委託費や⑬外注費がないのが、とても痛いところですね(+_+)

⑫委託費⑬外注費があれば、いろいろな取引先へ仕事が出せることになり、非常に幅広い分野で経費が使えることになりますので・・・(もちろん、補助金の主旨に沿った適切な使い方という大前提を踏まえた上のことですが(*^_^*))

 

 

人件費について(創業助成金の助成対象経費①)

創業助成金(東京都)において、人件費については、下記の使い方が認められているようです。

 

 

人件費

都内の事業所において、助成事業者と直接雇用契約を締結した従業員に対する給与・賃金(パート・アルバイトを含む。交付決定日より前に雇用した者も含む。)

1)正規従業員に係る給与は、1人につき月額35万円を限度とします。なお年俸制を採用する場合は、毎月定額振込とすること。

2)パート・アルバイトに係る賃金は1人につき日額8,000円を限度とします。

3)従業者の従事状況については、以下により確認します。
①従業員別に作業日報を作成し、助成対象事業に従事していることを確認。
②就業規則、労働条件通知書、出勤簿等により従事していることを確認。
③雇用保険の適用状況について、関係書類により確認。

 

その一方、仮に「人件費」として計上されていても、下記は助成対象外となるようです。

①正規従業員に係る給与のうち、以下のもの
・就業規則等に定められた所定労働時間を超えて行われる時間外労働
・休日労働
・雇用主が負担する社会保険料、労働保険料等の法定福利費
・食事手当、レクリエーション手当等の飲食・娯楽にあたる手当、役職、資格、通勤(交通費)手当及び、これらに含まれる消費税及び地方消費税相当額

②その他以下に該当する場合
・助成事業に直接的に関係のない業務
・法人の場合は、代表者及び役員(監査役、会計参与を含む)の人件費
・個人事業主の場合は、本人及び個人事業主と生計を一にする三親等以内の親族の人件費
・助成事業実施のために交付決定日以前に雇用している者がいる場合、交付決定日より前に支払った給与・賃金
・派遣・委託等、助成事業者と直接雇用契約を締結していない場合
・都外における事業所で雇用されるもの

 

あくまで雇用契約書等で定められている正規の給与もしくは日額のみ助成が認められるということですね。

残業が発生したから・・・」、「休日に働いてもらう必要があったから」など、後から臨時的に発生したものは駄目ということだと思われます。(+_+)

尚、人件費について、Q&Aには下記の問答集があるので、ご参考にされると良いでしょう。

Q2‐1
人件費のみを所要金額として計上することはできるか?

できません。本件助成金は雇用調整を目的としたものではありません。人件費と事業費の区分では事業費を優先して計上してください。

 

Q2‐2
人件費について、次の場合は対象となるか?
①執務室内清掃等の業務委託費や外注費
②派遣でパートを雇用

雇用契約に基づく経費のみが対象となりますので、本助成事業に直接従事する正規従業員に係る給与または、パート・アルバイトに係る賃金が対象となります。
派遣会社等を通じて社員やパートを雇用する場合、これらに係る給与や賃金は、上記理由から対象外となります。

 

Q2‐3
人件費について、賞与は助成対象となるか?

対象となります。ただし、正規従業員の場合、月額あたりの給与と賞与の合計が、35万円が上限となります。

 

Q2‐4
人件費について、従業員が支払う給与が35万円を超えていても助成対象となるか?

対象となります。助成金の算出根拠が月額35万円を上限とするだけです。

 

Q2‐5
人件費について、法人の代表者及び役員の人件費は助成対象となるか?

助成対象を給与・賃金としているため、法人の代表者及び役員の人件費(報酬)は対象とはなりません。また、個人事業主についても本人及び本人と生計を一にする三親等以内の親族の人件費は同様の考え方から対象となりません

 

 

 

賃借料について(創業助成金の助成対象経費②)

本項では、創業助成金東京都)における賃借料についてのご説明です。

ちなみに、創業助成金東京都)では、大きくは、人件費及び事業費に分類されますが、事業費は、さらに賃借料専門家謝金広告費備品費の4つに分かれますが、その内の一つですね(*^_^*)

まず賃借料について、公募要領には下記の説明があります。

 

 

賃借料

助成事業の遂行に必要な不動産(事務所、店舗等)及び備品等について、助成対象期間を通して継続的に賃借する経費(交付決定日以前に契約し、継続している賃借を含む

1)都内における事務所・店舗・駐車場に係る賃借料及び共益費

2)都内における事務所・店舗において使用する備品のリース・レンタル料金

3)業務用に使用するサーバーなどのレンタル料金

ここで特筆すべきは「交付決定日以前に契約し、継続している賃借を含む」という件ですね。

通常、IT導入補助金小規模事業者持続化補助金など補助金の世界では、補助金の交付決定日前に、契約してしまった経費は、補助対象とならない場合がほとんどです。

もっとも、不動産賃借などの場合には、他に賃借を希望する事業者も多いことから、契約しなければ実際に借りられない場合が多いための特例措置と言えるでしょう。

 

上記につき、念のため、Q&Aを見ると下記の問答がありました。

Q2‐7
賃借料について、都外の物件は助成対象となるか?

対象となりません。都内で主たる事業所を設置するための賃借料ですので、都内の物件であることが要件となります。

Q2‐8
備品のリース・レンタル経費に上限はあるか?

平成29年度の募集から上限は廃止となりました。
(※対象経費の種別は「備品費」( ~ H28)から「賃借料」(H29 ~ )へ変更)

Q2‐9
賃借料におけるサーバーのレンタル料金と広告費のHP作成費用との関係は?

一般的な業務用で使用するサーバーをレンタルする場合は賃借料として計上してください。賃借料に計上すると交付決定日以前の契約のものでも助成対象となります

また、商品のPRなどを目的にHP作成を行う際の費用に、レンタルサーバー代が含まれる場合は一括して広告費に計上してください。

サーバーレンタル料についても、広告費とならない限りは、交付決定日以前の契約のものでも助成対象となるということですね(*^_^*)

 

 

専門家謝金について(創業助成金の助成対象経費③)

本項では、専門家謝金について述べたいと思います。

東京都の創業助成金だけでなく、国などの他の補助金にもよく出てきますが、一体、「専門家謝金」とはいかなる費用なのでしょうか?

公募要領には下記の説明が付されています。

専門家謝金

創業期の事業立ち上げに必要な外部専門家等に手数料として支払われる経費

 

 

ぶっちゃけ、「専門家謝金」とは士業や専門家に対するコンサル費用の事ですね(*^_^*)

ただし、士業や専門家に支払うものであれば、何でも良いという訳ではなく、助成対象経費の例として下記が例示されています。

助成対象外経費

(3)専門家謝金
①専門家に対して支払った手数料については以下のもの

・本助成金の書類作成代行費用
・訴訟費用

②法人設立に当たって支払われる経費

またQ&Aには専門家謝金について下記の問答が載っています。

Q2‐10
専門家手数料について、事業遂行に必要な業務の一部を専門家に委託する場合は対象となるか?

専門家手数料は、事業遂行に必要なアドバイス(助言)を受けることを対象としていまので、業務の一部の遂行を委託するものは対象となりません。また業務の一部の遂行とアドバイス(助言)が一体となっている委託についても対象となりません。

上記を認めてしまうと、非常に広義な意味での委託費・外注費も認めてしまうことになるため駄目ということでしょうね。例え、専門家からアドバイスを受けても、事業遂行はあくまで事業主自ら行わないと駄目という主旨だと思われます。

 

広告費について(創業助成金の助成対象経費④)

 

本項では、創業助成金東京都)で使える経費「広告費」について述べていきたいと思います。

ちなみに、創業者でもっとも関心が高いのは、この広告費であるケースが多いと思います。広告費を使用しなければ新規顧客を誘導できないことが多いので、当然と言えば当然ですが(*^_^*)

それでは、例によって公募要領とQ&Aから見ていきましょう!(^^)/

 

 

広告費

自社で行う広報に係る経費(購入を行う際の配送料を含む)。

1)販路開拓のための広告宣伝費(広告の掲載料等)、パンフレット等の印刷費及び郵送料、展示会出展に要する経費
2)ホームページの作成に要する経費

3)試供品、見本品等の経費

 

助成対象経費の例

 

(4)広告費
①市場調査費用、又は調査の実施に伴う謝金
②切手の購入費用、展示会出展を他事業者と共同で実施するもの
③写真撮影のためのカメラ、画像加工用ソフトウェア等の用途が限定されないもの
④商品券の贈答など交際費に該当するもの、広告効果のない協賛金

 

Q&A

 

Q2‐12
ECサイト出店料は広告費に該当するか?

助成対象となるのは、出展料・展示品等の運搬費・展示ブースの工事負担金など展示会の出展の際に必要となる経費となります。(ただし交通費は除く)

ECサイトの出店料は業務委託費・支払手数料・通信費などで会計上処理されるものと考えますので、広告費には該当しません。

 

Q2‐13
HP作成経費で注意することは?

広告費は、商品の広告などを目的とした助成対象経費です。よってHP作成費用が助成対象となるのは「商品の販売やサービスのPRなどが目的」となる場合です。HP制作を請負う事業やHPを使用した広告収入を得る事業などでは、製造原価に該当すると考えられますので、助成対象とはならないケースもあります。

 

Q2‐14
広告費について、作成したチラシ・パンフレットを助成対象期間中に全て配布できずに余った場合、経費の対象となるか?

助成対象期間中に使いきることを原則とします。未使用残品は対象となりません。試供品や見本品についても、使用実態がないものについては同様に対象とはなりませんので、ご注意ください。

 

要は、いくらお金を使っても広告宣伝としての実態がなければ、補助対象経費として認められないということですね。

例えば、ホームページの作成に要する経費にしても、そのすべてが認められる訳ではなく、あくまでも「商品の販売やサービスのPRなどが目的」のホームページ作成費用でなければならないようです。

反対の言い方をすれば、「名刺代わりのホームページや会社案内」などはいくら作成しても、広告宣伝費としては、1円も補助してもらえないと考えても良いでしょう(+_+)

 

 

備品費について(創業助成金の助成対象経費⑤)

 

それでは、創業助成金の助成対象経費の最後の項目として「備品費」について述べたいと思います。

一体、「備品費」とはどのようなものなのでしょうか?まずは例によって公募要領およびQ&Aの問答を見てみましょう。

 

 

 

備品費

創業期に必要な机、PC、コピー機等の器具備品の購入費(購入を行う際の配送料を含む)

1)1つあたりの購入単価が税込 50 万円未満のもの
2)応接セット、PCなど複数のもので構成され、それらを同時に購入する場合は、その合計金額を「1つあたりの購入単価」とする
3)簡易な据付工事を含むエアコン等(建物付属設備となるものは除く)

 

助成対象外経費の例

(5)備品費
①事務用消耗品、日用消耗品
②車両・不動産等の購入費
③中古品の購入費
④金券等の購入費

 

Q&A

Q2‐15
備品購入の際の配送費や組み立て費用は対象となるか?

備品の購入費として一括で会計処理できるもの(配送費や組立費用)は助成対象に含めます。

ちょっと面白いのは、「簡易な据付工事を含むエアコン」が補助対象経費に含まれている点ですね。

通常、他の小規模事業者持続化補助金などでは「簡易な据付工事」を含んでいても、移動が可能なエアコンは補助対象経費として、認められていません。反対に、「建物付属設備」は移動が難しいので、工事の外注費などとして、認められる場合もあります。

上記のケースは、小規模事業者持続化補助金と創業助成金(東京都)は、性格が似ている補助金なのに、一部の経費の判断では真逆の基準となっているようですね(+_+)

 

 

創業助成金(東京都)突破のための3つの高いハードルとは?

実は、創業助成金(東京都)を突破するためには、3つの非常に高いハードルがあります。

3つの高いハードルとは、具体的には、「①申請要件(2)」、「②書類審査」、「③面接審査」の3つとなります。

 

 

 

創業補助金(国)はさておき、小規模事業者持続化補助金など、他のメジャーな国の補助金においてのハードルは、「②書類審査」だけということが多いため、この3つのハードルが創業助成金(都)に採択されるのが、難しい根本的な原因であるといっても過言ではないでしょう。

 

それでは、個々のハードルについて、ご説明をしていきたいと思います。

 

 

 

創業助成金(東京都)第1のハードル「申請要件」とは?

さてさて、前項でお話したように、創業助成金(東京都)には3つのハードルがあるのですが、最初のハードル「申請要件」とはどのようなものなのでしょうか?

実は、「申請要件」と一口で言っても、そこには、さらに4つもの「中分類」があり、それぞれに、さらに細かい「小分類」があり、具体的には下記の4つとなります。

 

(1)「創業者等」に該当すること

(2)申請を行う「創業者等」は、次の①から⑬のいずれかに該当すること。ただし、各要件の判断時期は「申請書を受理する時点」とします。

(3)助成対象事業の要件

(4)その他の要件

 

上記の内、もっとも厳しいものが(2)となります。

 

(1)については、前々項で挙げたのでここでは割愛します。

 

また、(3)と(4)はどちらかと言えば、補助金を貰うにあたっては、当然の申請要件と考えられるので、詳しく突っ込むのはやめようと思います。

 

例えば、無許可営業はダメ税金を滞納していたらダメ、反社会的勢力はダメなどの要件は当たり前ですよね。むしろ、「小池流」に言えば、後からそういった事実が公募者に判明した際に、補助金採択者より「排除」するための断り書きではないでしょうか?(*^_^*)

 

 

という訳で、事項からは、(2)についてのみ、踏み込んでいきたいと思います。

 

 

「(2)の要件」でなぜ大半の公募者が挫折してしまうのか?

 

さてさて、繰り返しとなりますが、(1)~(4)の要件の中で、もっとも厄介なのは、(2)の要件であり、「①~⑬のいずれかに該当すること」とありますが、いずれも「一癖も二癖もある」というのが率直な感想です。

特に、時間的な制約が厳しいため、ここで挫けてしまう公募者が圧倒的に多いのです。

一例として、平成29年度第二回の前半スケジュールを見てみましょう。

 

■2017/9/19(火)~:創業助成金(都)の公募開始

■2017/10/2頃  ~:説明会実施

■2017/11/1(水)~11/9(木):申請受付期間

 

 

上記を見て、公募開始から申請受付終了まで、1か月半程度しか時間がないことにお気づきでしょうか?

 

仮に公募者が、「①~⑬のいずれかにも該当していない」場合、この1か月半の間に、「①~⑬のいずれかに申込を行い該当する」ようにしなければなりませんが、スケジュール的に難しい場合が圧倒的です。

 

その結果、創業助成金の申請そのものをあきらめざるを得なくなる・・・こんな事態を避けるためには、実は、(次回の)創業助成金の公募が開始される前に、「(2)の①~⑬の要件」をあらかじめ満たしておかなければならない場合がほとんどです。

 

将来的に創業助成金をお考えなのであれば、次項以降を詳しくお読みいただき、まずは今すぐにでも「(2)の①~⑬の要件」を満たすことを考えるべきでしょう。

 

 

認定特定創業支援事業((2)の要件の①)とは何?

それでは、「(2)の要件(①~⑬」の詳細を見ていくことにしましょう。

創業助成金の公募要領によれば、①の要件として下記が記載されています。

産業競争力強化法(平成 25 年法律第 98 号)第2条第23項に規定する認定特定創業支援事業により支援を受け、都内区市町村長から証明を受けた者

 

上記の説明だけではよく分からず、「何のこっちゃ?」と言いたくなりますが、ポイントは、「具体的に【認定特定創業支援事業による支援】とは何で、又どうすれば実際の支援を受け、その証明を受けることが出来るのか?」ということですよね。

 

本題から少し逸れますが、そもそもの与件として、各市区町村は、創業支援機能を強化するためには、産業競争力強化法に基づく創業支援事業計画を策定し、国から認定を受ける必要があります。

 

認定を受けることにより、市区町村自体にもさまざまなメリットを受けることができるのですが、「市区町村のメリット」については、ここでは割愛致します。

 

それよりも、認定を受けた市区町村は、「創業スクール」の開催などが出来るようになり、その中でも「市区町村の創業支援事業計画に定められたもの」については「特定創業支援事業」と呼ぶ訳です。

 

では、具体的に、どうすれば「特定創業支援事業」を受けることが出来るのでしょうか?

 

残念ながら「特定創業支援事業」たる「創業スクール」の具体的な内容については各市区町村でまちまちで、またスケジュールについても詳細情報をホームページに載せている市区町村は稀なようです(+_+)

 

例えば、東京都港区の例でいえば、ホームページには、「創業セミナーは、連続となる3回すべての受講が必要です。」という記載しかなく、その詳細については、産業振興課産業振興係に問い合わせ聞いてみるしかないようです。

 

 

ただ「連続となる3回」という記載からは、おそらく港区の「創業セミナー」は「3日間の連続した期間で行われる」ことが想定されます。

 

他の市区町村では、平均4~5日程度のセミナーが行われるようことが多いようなので、「3日」というのは比較的短い期間かと思われます。(長いものでは、例えば、神奈川県の横須賀市の「よこすか創業セミナー」は「8日間!」も行なわれます)

 

上記「創業スクール」の費用は無料ということが多いようなので、大変お値打ちであるともいえますが、創業前の忙しい中、少なくとも丸3日間という時間をスクール出席に取られるのも大変ですね。(+_+) 特に起業直前は、時間的な調整がネックとなりそうです。。。

 

ちなみに創業助成金(都)の要件の場合には、「都内区市町村長」いずれの認定であっても可能な点にも注目しましょう!

 

つまりは、例えば、港区で創業する場合であっても、新宿区や町田市の創業スクール受講でも、この要件には当てはまることになるのです!(*^_^*)

 

都区内の市区町村で、自らのスケジュールにあった創業スクールを探してみるのも一案ではないでしょうか。

 

 

認定特定創業支援事業に準ずる支援((2)の要件の②)とは何?

それでは次に「認定特定創業支援事業に準ずる支援((2)の要件の②)」について見ていきましょう。

 

創業助成金(都)の公募要領には、上記について、下記の記載があります。

 

② 東京商工会議所、東京信用保証協会、東京都商工会連合会又は中小企業大学校東京校BusiNestより認定特定創業支援事業に準ずる支援を受け、その証明を受けた者

 

 

東京商工会議所東京信用保証協会東京都商工会連合会中小企業大学校東京校 BusiNestでは、「認定特定創業支援事業に準ずる支援」として創業支援セミナーを行う場合が多いようです。

例えば、東京商工会議所のホームページを見ると、創業支援セミナーとして、下記の案内がありました。

 

創業支援セミナー 『東商・創業ゼミナール』(1コース8日間/年間3コース開催)

創業ゼミナール
近々創業をお考えの方が対象の参加者20名の少人数セミナーです。個別指導やディスカッションを豊富に取り入れたゼミ形式の講座運営が特徴です。また、東京信用保証協会とのタイアップにより、資金面の相談も受けられるなど、ビジネスプラン作成から開業資金の調達までをパッケージ化した総合支援プログラムになっています。

ちなみに、平成29年度については、東京商工会議所では、創業スクールとして「56期:4月13日~6月8日」「57期:8月22日~10月10日」「58期:平成30年1月18日~3月8日」の3回が実施されていました。つまり、それなりの受講機会が与えられているという訳です。

 

上記「創業スクール」の注意点としては、「8日間実施」ということで(もちろん中味はそれなりに濃いものになると思いますが)、特に創業準備で忙しい人は、市区町村の創業スクール(通常3~5日程度)より時間的な負担が大きいという点です。(+_+)

 

さらに、東京商工会議所東京信用保証協会東京都商工会連合会中小企業大学校東京校 BusiNestが実施するすべての「創業スクール/セミナー」が、創業助成金(都)の要件である「認定特定創業支援事業に準ずる支援」に該当する訳ではないので、受講前には、必ず、双方の事務局へ確認するようにしましょう。

 

また、これは蛇足になりますが、東京商工会議所、東京信用保証協会、東京都商工会連合会、中小企業大学校東京校 BusiNestが実施する創業スクールは、あくまで創業助成金(都)の「認定特定創業支援事業に準ずる支援」に該当する可能性があるだけであり、「認定特定創業支援事業」そのものではありません

 

要するに、上記を受けることにより、創業助成金(都)の土俵に上がれる可能性があっても、産業競争力強化法に規定する創業支援(会社設立の際の登録免許税の減免措置や信用保証枠の拡大など)については、受けることは出来ないため、その点はよくよく注意するようにしましょう。

 

 

都等が設置した創業支援施設に入居((2)の要件の③)とは何?

 

続いて「(2)の要件の③」について見ていきましょう。公募要領には下記の記載があります。

東京都又は公益財団法人東京都中小企業振興公社(以下「公社」という。)が設置した創業支援施設に入居している又は以前に入居していた者

なお、該当施設は以下のとおり

東京都の施設は、東京ライフサイエンスインキュベーションセンター、東京コンテンツインキュベーションセンター、青山創業促進センター

公社の施設は、ソーシャルインキュベーションオフィスSUMIDA、ベンチャーKANDA、タイム24、インキュベーションオフィスTAMA、白鬚西R&Dセンター

上記の各施設については、産業労働局商工部創業支援課という部署が管理しているようなので、詳細は電話(03-5320-4749)等にて確認するのも一案です。

 

ただし、例えば東京ライフサイエンスインキュベーションセンター」は、2015年9月末で閉館しています。

 

東京コンテンツインキュベーションセンター(中野区弥生町2-41-17・部屋数:25室)」とは、「コンテンツ関連産業特化型創業支援施設」であり、「コンテンツ関連産業」の起業家のみを対象としており、その他の分野の起業家は入居できません。

 

さらに酷いのは、東京都中小企業振興公社の施設。公募要領には5つの施設が掲載されていますが、現在、入居を募集している施設はありません。(下記画像ご参照)

 

 

 

要するに、「(2)の要件の③」については、これから施設に入居する起業家は、ほとんど対象とならず、あくまでも「(現在)入居している又は以前に入居していた者」への救済措置に過ぎないように感じます。要するに、この要件はほとんど有名無実化してしまっている訳ですね。。。(+_+)

 

 

東京都インキュベーション施設認定事業((2)の要件の④)とは何?

表題((2)の要件の④)につき、創業助成金の公募要領の記載は下記となります。

④東京都インキュベーション施設運営計画認定事業において認定を受けた施設に入居している又は以前に入居していた者(ただし、認定後に限る)

上記の前にそもそも「東京都によるインキュベーション施設認定事業」とは何なのでしょうか?

東京都のホームページを見ると、「インキュベーション施設認定事業」について下記の説明があります。

 

 民間事業者等による創業支援(インキュベーション)施設の事業計画のうち、一定の基準を満たしたものを認定しています。

東京都によるインキュベーション施設認定事業について

東京都では、都内開業率のさらなる向上を図るため、民間事業者等による創業支援 (インキュベーション)施設の事業計画のうち一定の基準を満たしたものを認定する 「インキュベーション施設運営計画認定事業」を平成27年度から実施しており平成27年度は15事業、平成28年度は11事業を認定いたしました。

平成29年度からは、新たに「女性向けインキュベーション施設」の認定を実施するとともに、「一般向けインキュベーション施設」についても、事業者の利便性に配慮し、申請に関する要件を一部緩和します。

又、創業助成金のQ&Aには、「インキュベーション施設認定事業」について2つの質問および回答が記載されています。

Q1‐12
自分が入居している民間の創業支援施設が「東京都インキュベーション施設運営計画認定事業」の認定を受けているのか知りたい。

入居されている創業支援施設のインキュベーションマネージャー等に確認していただく他、「東京都創業NET(http://www.tokyo-sogyo-net.jp/incu_office/nintei/)」などでご確認いただけます。

Q1‐13
東京都インキュベーション施設運営計画認定事業の認定を受けている施設に入居とは、個室利用に限られるのか?

当該施設と一定期間に係る利用契約を結び、インキュベーションマネージャーの支援を受ける等の基準を満たす必要があります。

 

上記を見ると、単に「個室」に入居しているだけでは駄目で、当該施設のインキュベーションマネージャーより創業支援等を受ける必要があるようです。そういった「創業支援」にどの位の期間がかかるのか、個々の状況はここでは分からないため、心配な方は、各施設へ問い合わせてみると良いでしょう。

 

要は、前項の「都等が設置した創業支援施設」がほぼ入居できる余地がなくなったため、新規創業者の土俵を広げるために、「民の力」を借りている印象を受けますね。(*^_^*)

 

ちなみに、2017年末現在、都心・副都心エリア(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、渋谷区、豊島区)の認定インキュベーション施設としては、下記13施設が認定されています。

 

  • 匠ソホラ赤坂
  • katanaオフィス汐留
  • bizcube(ビズキューブ)
  • FARO青山
  • オフィス イイブリッジ
  • DMM.make AKIBA
  • 一番町インキュベーションセンター(IIC)
  • 箱崎インキュベーションセンター(HIC)
  • 四谷ビジネスラウンジ
  • CASE Shinjuku
  • katanaオフィス渋谷
  • Nagatacho GRID
  • FARO神楽坂 

 

 

独立行政法人中小企業基盤整備機構の創業支援施設((2)の要件の⑤)とは何?

引き続き【(2)の要件の⑤】についてご説明します。公募要領には、下記のように記されています。

⑤独立行政法人中小企業基盤整備機構、区市町村、地方銀行、信用金庫、信用組合、国公立大学又は私立大学が設置した創業支援施設と1年間以上の賃貸借契約を締結して入居している又は過去3カ年期間内に入居していた者

本要件も、前項の【東京都インキュベーション施設認定事業((2)の要件の④)】と同様、【都等が設置した創業支援施設に入居((2)の要件の③)】を補完する要件と思われます。

ちなみに、独立行政法人中小企業基盤整備機構は、全国に32箇所のインキュベーション施設を展開しているようです(うち稼働中は30施設)。ただ例えば、関東のインキュベーション施設は、柏や横浜、浜松などにあり、東京の施設は1件もありません。(+_+) 少々、東京の助成金にはそぐわない匂いがします。(*^_^*)

 

 

残りの【区市町村、地方銀行、信用金庫、信用組合、国公立大学又は私立大学~】の件は、非常にあいまいな要件ですね。。。当然、前項の【インキュベーションマネージャーの支援を受けること】と同様の制約があると思いますが、詳細は、個々の創業施設もしくは補助金事務局へ尋ねた方が良いように思われます。

ちなみに、Q&Aには、本要件につき、下記のような問答集が載っています。

Q1‐14
現在自分が入居している創業支援施設では半年単位でしか賃貸借契約を結べない。この場合は、申請要件を満たしているか?

地方銀行、信用金庫、中小企業基盤整備機構、国公立大学等が設置した創業支援施設については、1年間以上の賃貸借契約を結んでいる必要があります。契約を延長するなど、通算で1年間以上の入居が証明いただければ申請要件を満たします。

↑賃借期間についても、最低【1年間以上の契約締結】が必要ということですね(+_+)

 

 

アクセラレーションプログラム((2)の要件の⑥)とは何?

本項についても、まずは公募要領の記載を見てみましょう。

⑥青山創業促進センターにおけるアクセラレーションプログラムを受講している者又は以前に受講していた者

上記の「青山創業促進センター」とは、【(2)の要件の③:都等が設置した創業支援施設に入居】の創業支援施設の1つですが、入居だけでなく、そこで行われるプログラムも対象になるということですね。

 

 

続いて、Q&Aには下記の問答があります。

Q1-15
青山創業促進センター(青山スタートアップアクセラレーションセンター)で実施のアクセラレーションプログラムとは何か?

5か月間のアクセラレーションプログラムを通して、アクセラレーターや先輩起業家、さらには大志を持った多くのメンター陣の支援を受け、リーディングカンパニーへと成長するための機会と場を提供するものです。

詳細は、「東京都創業NET(http://www.tokyo-sogyo-net.jp/shien_prg/asac.html)」などをご確認ください。

5か月間」とはかなりの長期間のプログラムとなりそうですね(+_+) 忙しい起業家にとって、かなりの時間が拘束されることとなりそうです。。。汗

上記のホームページには「アクセラレーションプログラム」について、さらに詳細な記載がありました。

 

事業概要・特徴

「世界に羽ばたく力を養う、1クール5カ月のプログラム」 5か月間のアクセラレーションプログラムを通して、アクセラレーターや先輩起業家、さらには大志を持った多くのメンター陣の支援を受け、リーディングカンパニーへと成長するための機会と場を提供しています。特に女性起業家や成長産業等、東京都の政策課題に取り組む方々や、ソーシャルやものづくり等、ベンチャーキャピタル(VC)が投資しにくいといわれる分野で起業に取り組む創業予定者やスタートアップ企業をメインのターゲットにしています。

運営者からのメッセージ

青山スタートアップアクセラレーションセンター(ASAC)は、創業のモデルケースとなるような優れたビジネスプランを有し、新たなビジネスに挑戦する起業家の方々に対し、起業を加速させ、更なる成長へと導くための機会と場を無料で提供する施設です。 当施設において実施されるアクセラレーションプログラムでは、メンターや先輩起業家からのアドバイス等を通し、受講者同士も交流しながら互いに切磋琢磨し、事業プランのブラッシュアップを図り、最終的にはデモデイにおいて、資金調達や共同事業の実施などに結び付けることを目指します。 プログラムを受講された起業家の皆様が、日本のみならず、世界に通用する新たな産業を切り開く、日本経済をけん引するベンチャー企業となることを期待しています。

お問い合わせ

青山スタートアップアクセラレーションセンター
所在地〒150-0001
東京都渋谷区神宮前5丁目53−67
コスモス青山サウス棟3-5階

電話番号03-6712-6135
アクセス東京メトロ表参道駅B2出口を出て徒歩7分

↑内容はとても良さそうなプログラムですね。「青山スタートアップアクセラレーションセンター(ASAC)は東京都からの委託を受け、有限責任監査法人トーマツが運営」ということなので、その内容についてもそれなりに良いものではないかと推測されます。

時間的に余裕がある起業家であれば、これを受講してみるのも面白いのではないでしょうか?(*^_^*)

 

 

TOKYO STARTUP GATEWAY((2)の要件の⑦)とは何?

TOKYO STARTUP GATEWAYについては、公募要領に下記の記載があります。

⑦東京都が実施する、TOKYO STARTUP GATEWAYについて、過去3カ年の期間内においてセミファイナリストまで進んだ者

ちなみに、Q&Aに関しては、「TOKYO STARTUP GATEWAY」に関する問答はありません。

 

それでは、「TOKYO STARTUP GATEWAY」とはどのようなものなのでしょうか?

 

ホームページには下記の説明がなされていました。

 

 

 TOKYO STARTUP GATEWAYは、テクノロジーから、モノづくり、ソーシャルイノベーション、リアルビジネス、グローバルを見据えた起業など、分野を越えて、「東京」から世界を変える若き起業家を輩出するスタートアップコンテストです。

 

優秀で実現可能なビジネスプランなど、初めは必要ありません。「こんな世界や世の中をつくりたい、みてみたい。」その、あなたに秘めた夢・情熱こそが全てのはじまりです。この場に集まる仲間や応援団と共に、真に世界を変えていける力を、思い切り磨いていってください。

 

また「TOKYO STARTUP GATEWAY」の特徴としては下記3点が挙げられます。

400文字でエントリーOK

TOKYO STARTUP GATEWAYへのエントリーは400文字のアイデアからスタートします。最初から確実なプランは必要ありません。まずはあなたの情熱を思い切りぶつけてください。

賞金
創業資金・支援メニューの提供

最優秀者100万円、優秀者50万円の賞金を提供。ファイナリストには、サポーター各社から支援メニューも提供されます。更に、都内で法人設立時には活動資金100万円が提供されます。

メンターと共にアイデアを磨く

50人もの日本を代表する起業家・ベンチャーキャピタリスト・アクセラレーターがメンターやセミナー講師としてバックアップ。参加者と共にアイデアをブラッシュアップしていきます。

 

「TOKYO STARTUP GATEWAY」の2017年度では、ファイナリストとして10名、セミファイナリストとして23名が決定したようです。(合計33名

 

応募総数1,360件」との事ですから、セミファイナリストまで進める創業者の割合は、2.5%弱に過ぎません。これは「難関」と言われる創業補助金(国)の採択率(およそ15%)をはるかに超える難易度であり、セミファイナリストまで進んだ創業者であれば、創業助成金(都)にも採択される可能性は非常に高いと言えるでしょう。

他の応募者にとっては、大変なライバルとなりますね(+_+)

 

ちなみに上記の内、ファイナリストは、決勝大会で5分間のプレゼンテーションを行い、審査員による「最優秀賞1名」「優秀賞2名」「オーディエンス賞1名」の4名が選出されるようです。

 

最優秀者がもらえる賞金は100万円、もちろん補助金・助成金とは性格が異なるものの、創業助成金(都)の300万円はかなり大きな金額と言えるでしょう(*^_^*)

 

 

女性・若者・シニア創業サポート事業((2)の要件の⑧)とは何?

本項では「女性・若者・シニア創業サポート事業」について見ていきましょう。公募要領には下記の記載があります。

⑧東京都が実施する「女性・若者・シニア創業サポート事業」について、取扱金融機関から当該事業に係る融資を受け、その証明を受けた者

 

続いて、Q&Aには下記問答が載っています。

Q1‐16
「女性・若者・シニア創業サポート事業」とは何か?
また、必要な申請書類はどのように入手すればよいのか?

都内での女性・若者・シニアによる地域に根ざした創業を支援するため、信用金庫・信用組合を通じた低金利・無担保の融資と地域創業アドバイザーによる経営サポートを組み合わせて提供する事業です。詳細は(http://cb-s.net/tokyosupport/)をご確認ください。
なお、申請に必要な「金消契約書等、利用を証明するもの」とは「取扱金融機関によって発行された利用証明書」となります。別添の様式での発行を取扱金融機関に依頼してください。

 

早速、上記で紹介されているホームページにて確認したところ、この制度の概要は下記となります。

 

 

この事業の融資・支援対象者

東京都内の女性・若者・シニア創業者であれば、原則として、対象となります。

女性
若者(39歳以下)
シニア(55歳以上)

個人事業・株式会社・NPO法人等、様々な法人形態に対応します!

融資・支援対象者(女性の年齢要件はありません。)・女性、若者(39歳以下)、シニア(55歳以上)で、創業の計画がある者又は創業後5年未満の者(代表者)※
・個人事業主、株式会社、NPO法人一般社団法人一般財団法人
・東京都内に本店又は主たる事業所を置く創業事業であること
・地域の需要や雇用を支える事業であること

融資・支援条件・創業規模は中小企業者の範囲に合致し、大企業が実質的に経営を支配していないこと
・公序良俗に問題のある事業、風俗営業などでないこと
・現在かつ将来にわたって暴力団等反社会的勢力に該当しないこと
・法令等で定める租税についての未申告、滞納がないこと

※個人で創業し、同一事業を法人化した者で、個人で創業した日から5年未満の者も含まれます

※本事業の取り扱いは、平成46年3月までとなります(融資実行は平成36年3月まで)。
※複数金融機関から本事業の融資を受けることはできません。

 

また金融支援については下記が概要となります。

 

 

支援の概要

融資に関して
【融資条件】・融資限度額:1,500万円以内(運転資金のみは750万円以内)
・利率(年):固定金利1%以内
・ご返済期間:10年以内<うち据置期間3年以内>
・担保:無担保
・保証人:

法人…代表者個人または不要

個人事業主…不要

※取扱金融機関によって金額、利率、返済期間等の詳細な設定は異なります(上記の範囲以内)。

また、本事業と併せて取扱金融機関独自の融資を利用する場合、表面記載の融資条件と異なる可能性があります。

【資金の使いみち】新たに事業を始めるため、または新たな事業開始後に必要とする設備資金・運転資金
※他の借入金の借換は対象となりません。

上記のスキームで少々分からないことは、信用保証関係がどうなっているかですね。

 

どうも信用保証協会政策金融公庫などの公的機関の名前が見当たらないため、その辺りの保証が得られるかどうかが不明です。

 

そもそも、信用保証協会では、この制度の支援対象であるNPO法人一般社団法人一般財団法人は保証の対象となり得ません。

 

とは言え、地域経営アドバイザーの支援程度で、民間の金融機関のプロパー融資(第三者による保証がない融資)がそうそう簡単に受けられるとは思えないため、裏側では東京都が別途保証を行っているのかもしれません。(いずれの公的機関の保証も得られない制度の場合、いくつかの支援事例はあるものの、実質的には有名無実化している可能性があるため要注意ですね)

 

 

東京信用保証協会の保証付き創業融資((2)の要件の⑨)とは何?

東京信用保証協会の保証付き創業融資については、公募要領に以下の説明があります。

⑨東京都中小企業制度融資(創業融資)又は都内区市町村が実施する中小企業制度融資のうち創業者を対象とした東京信用保証協会の保証付き制度融資を利用している者

 

ちなみに、Q&Aには、上記に関連する問答として、下記が掲載されています。

Q1‐17
個人で創業した際に東京都中小企業制度融資(創業融資)を利用し、その後法人化したが、申請要件を満たしているか?

①創業融資を利用した個人事業と同一事業を法人が実施していること
②個人事業の期間が5年未満(開業届提出から)であること
③個人事業を行っていた者が代表者となっている法人であること
④法人の設立から5年未満であること
以上の条件を満たす場合に申請が可能です。

 

それでは、上記「東京都中小企業制度融資」とは何なのでしょうか?

東京都産業労働局のHPには以下の説明があります。

 

 東京都の制度融資は、東京都と東京信用保証協会と指定金融機関の三者協調のうえに成り立っている融資制度で、都内の中小企業者が金融機関から融資を受けやすくするための制度です。

東京都の制度融資を受けるには東京信用保証協会の保証が必要になります。

東京信用保証協会は、経営者の人物、資金使途、返済能力等を総合的に判断して保証の諾否や保証金額を決定します。

 

一口に「東京都の制度融資」と言っても、「小規模企業向け融資」、「一般事業資金融資」など、さまざまな「商品」がありますが、創業助成金(都)の要件として、適用されるのは「創業融資」のみとなります。

 

 

また、私見ですが、「東京都の制度融資」よりもおすすめなのが、「都内区市町村が実施する中小企業制度融資のうち創業者を対象とした東京信用保証協会の保証付き制度融資」となります。

 

というのも、市区町村が実施する制度融資の方が、公的利息補助や信用保証料の減額など補助が優遇されているケースが多く、また、市区町村の制度融資(創業融資)を受けることによって、創業助成金(都)だけでなく、各市区町村独自の補助金にもエントリーできる可能性が高まるためです

 

なかには、家賃補助など市区町村独自の補助金にも結構よいものが含まれている場合が多いので、制度融資(創業融資)と一口で言っても、東京都と都内市区町村のものを比較検討されることをお勧めしたいと思います(*^_^*)

 

 

ベンチャー企業向けファンド((2)の要件の⑩)とは何?

ここでは、「ベンチャー企業向けファンド」についてご説明します。例によって公募要領には下記の記載があります。

⑩東京都が出資するベンチャー企業向けファンドからの出資等を受けている者

上記については、Q&Aにさらに詳しい説明が載っています。

 

Q1-18
「東京都が出資するベンチャー企業向けファンド」とは何か?

東京都が設立した「ベンチャー企業成長支援ファンド」となります。

当該ファンドは将来性が期待されるものづくりベンチャー企業を資金面・経営面から支援するものです。

詳細は東京都HP(http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/chushou/kinyu/sien/) 等をご確認ください。

 

ちなみに、上記のホームページには、東京都ベンチャー企業成長支援ファンド「ベンチャー企業成長支援ファンド」について下記の説明があります。

 都は、平成25年1月に『ベンチャー企業成長支援ファンド(以下「本ファンド」)』を設立いたしました。

本ファンドは、総額55億円の内、都が20億円を出資するほか、独立行政法人中小企業基盤整備機構、民間事業法人等各社の出資を得て設立し、将来性が期待されるものづくりベンチャー企業を資金面・経営面から支援していきます。

1.ファンド名称
『ベンチャー企業成長支援ファンド』 東京都ベンチャー企業成長支援投資事業有限責任組合(再投資型)
DCIハイテク製造業成長支援投資事業有限責任組合(分配受取型)
*両組合が連携して企業への投資・支援を行います。

2.ファンド総額
55億円

3.設立日
平成25年1月1日

4.運営事業者
大和企業投資株式会社

特徴
支援対象先は、有望な技術力等を持つ、ものづくりベンチャー企業(エネルギー、半導体・電子部品、医療機器、環境関連等の分野)

出資者である民間事業法人との業務提携(共同開発・販路拡大)等により成長を支援

株式上場のほか、民間事業法人との資本提携など出口戦略を多様化

「東京都ベンチャー企業成長支援投資事業有限責任組合」における分配金を「再投資」に回すことで、支援対象企業を拡大

運営事業者

ベンチャー企業への投資に関するお問合せ

大和企業投資株式会社(大和証券グループ100%子会社)
投資第二部電話:(03)5555-6330
※本内容は、ベンチャー企業成長支援ファンドへの投資勧誘や投資先の発掘を目的とするものではありません。

お問い合わせ

産業労働局金融部金融課電話:(03)5320-4683(直通)

 

ベンチャー企業成長支援ファンド」では、先端技術系のものづくりに対する資金および経営面からの支援を行うようですね。

エネルギー、半導体・電子部品、医療機器、環境関連等の分野」ときっちり指定されているので、それらの分野に該当しなければ、断念するしかないようです。(逆に該当する事業者にとっては、大きなチャンスになりますね(*^_^*))

 

 

資本性劣後ローン(創業)((2)の要件の⑪)とは何?

本項では、「資本性劣後ローン(創業)」について述べていきたいと思います。(2)の要件も既に11個目ですね・・・(+_+) そろそろしんどくなってきた方もいらっしゃると思いますが、もう少々の辛抱ですので、しばしお付き合いくださいませ。

まず公募要領の記載は下記となります。

⑪政策金融機関の資本性劣後ローン(創業)を利用している者

上記「政策金融機関」とは、実は「政策金融公庫」の誤植ではないでしょうか?「政策金融機関」という表現は初めて聞きましたが、Q&Aにも、⑪の要件に関する問答は掲載されていません。

 

そこで政策金融公庫のホームページにて、「資本性劣後ローン」について調べてみましたが、そこには下記の説明がありました。

 

 

 

日本政策金融公庫 国民生活事業では、創業・新事業展開・海外展開・事業再生等に取り組む方の財務体質強化を図るために資金を供給する「挑戦支援資本強化特例制度(資本性ローン)」をお取り扱いしています。

挑戦支援資本強化特例制度(資本性ローン)の概要

ご利用いただける方
次の1および2を満たす法人または個人企業の方

1 適用できる融資制度 
次の(1)から(10)までのいずれかの融資制度の対象となる方

(1)新規開業資金
(2)女性、若者/シニア起業家支援資金
(3)再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)(注2)
(4)新事業活動促進資金
(5)中小企業経営力強化資金
(6)食品貸付
(7)普通貸付(ただし、前(6)の対象者にかかる運転資金に限ります。)
(8)海外展開・事業再編資金
(9)事業承継・集約・活性化支援資金
(10)企業再建資金

2 その他の条件  次のいずれの要件も満たす方
(1)地域経済の活性化にかかる事業を行うこと。
(2)税務申告を1期以上行っている場合、原則として所得税等を完納していること。

融資限度額
4,000万円
(1(9)の融資制度に限り、別枠4,000万円となります。)

ご返済期間

5年1ヵ月以上15年以内

ご返済方法
期限一括返済(利息は毎月払)

利率(年)

担保・保証人
無担保・無保証人

その他
本特例による債務については、金融検査上自己資本とみなすことができます

•本特例による債務については、法的倒産手続きの開始決定が裁判所によってなされた場合、全ての債務(償還順位が同等以下とされているものを除く)に劣後します。

融資条件など
•審査時に事業計画書をご提出いただく必要があります。
•税務申告を1期以上行っている場合、原則として所得税等を完納されていることが必要です。
•四半期ごとの経営状況の報告等を含む特約を締結していただきます。

実は、資本性劣後ローン(創業)」については、政策金融公庫の職員の方でもご存知でない方が多いのですが、数ある公的融資商品の中でも、他に類を見ない程のすごい貸付制度となります!(^^)!

 

例えば、「本特例による債務については、金融検査上自己資本とみなすことができます」という部分ですが、この借入金は、貸借対照表上、「負債」ではなく「資本」として計上できるのです。

 

したがって、本借入を行うだけで、自己資本比率の向上など、財務、特に金融機関の格付などを大幅に向上させることが可能です。

 

 

また「期限一括返済(利息は毎月払)」という点も要注目です。つまりこの借入金については、毎月利息だけ支払えばよいのです。通常の借入金は、元金および利息の両方を支払わなければならないことと比較すると、資本性劣後ローン(創業)」により、会社の資金繰りは大幅に向上することが予測されます。

 

 

ちなみに、創業助成金の要件である「資本性劣後ローン(創業)」とは、上記の内の「(1)新規開業資金」となります。

 

ここには、注意書きとして「技術・ノウハウ等に新規性がみられる方(※)」、「独立行政法人中小企業基盤整備機構が出資する投資事業有限責任組合から出資を受けている方」、「事業に新規性及び成長性がみられる方(※)」のいずれかにかかる資金に限るということです。

 

つまり創業者であれば誰でも利用できる制度ではなく、実際に借入を行うのは、相当ハードルが高いと考えても、差し支えないのではないでしょうか?

 

 

TOKYO創業ステーション((2)の要件の⑫)とは何?

続いて(2)の要件の⑫「TOKYO創業ステーション」について見ていきましょう。

公募要領には下記の記載があります。

⑫公社が実施する、「TOKYO創業ステーションにおける事業計画策定支援」を終了し、その証明を受けた者

 

続いて、Q&Aには下記記載があります。

Q1‐19
TOKYO 創業ステーションでの事業計画策定支援について知りたい。

TOKYO 創業ステーション(創業ワンストップフロア)では、創業を真剣に考えている方を対象に実際に創業して事業化を行うまで、窓口で創業相談員がマーケティングやビジネスプラン作成へのアドバイスを行う「プランコンサルティング」を実施しています。

詳細は、公社HP(http://www.tokyo-kosha.or.jp/station/)をご確認ください。

なお、事業計画策定支援終了の証明を受けた者が個人、助成金の申請が法人の場合は、法人の代表者が証明を受けた個人であり、その法人が支援を受けた事業を実施することが必要となります。(法人設立から5年未満であることも必要です)

 

早速、上記のホームページを調べてみたところ、「TOKYO 創業ステーション」には、創業相談として、上記の「プランコンサルティング」の他、「専門相談」と「融資相談」の計3つがあるようです。その中で「プランコンサルティング」については下記のように紹介されています。

 

 

プランコンサルティング 
~あなたの担任が確実な創業をエスコート~

 プランコンサルティングでは、担任制により、ビジネスプラン作成の支援を行います。

相談窓口には、創業を予定される方を伴走支援するプランコンサルタント(創業相談員)を配置しています。プランコンサルタントには、それぞれ得意分野が異なる専門を持つ者を配置し、コンサルタント間で連携を取りながら、あらゆる方の創業に全力で取り組みます。

ここでのポイントは、「得意分野が異なる専門を持つ者を配置」という点ですね。専門家と言えども、それぞれ得意分野が異なるため、自分が進出したい分野での専門家が相談に乗ってくれる点は非常に有用かと思われます。

ちなみに、この「TOKYO創業ステーション」の要件の場合には、個人事業主が法人成りをした場合においても、要件の一つとして受け付けて貰えるようです。

他の要件では、「個人事業主→法人成り」の場合には、受け付けて貰えない場合も多いので、法人成りの可能性も視野に入れている個人事業主の方は、メリットの一つとして、キチンとマークしておきたいところですね(*^_^*)

 

 

事業可能性評価事業(公社)((2)の要件の⑬)とは何?

それでは、【(2)の要件】の中で最後となる【事業可能性評価事業(公社)】について述べてみたいと思います。さすがに13個もあると一件一件見ていくのは、大変ですね(;_;)/~~~

ですが、【(2)の要件】をクリアしなければ、創業助成金(東京都)の土俵にすら上ることができないので、致し方ないところかな・・・とも思います。

事業可能性評価事業(公社)】につき、公募要領には下記の記載があります。

⑬公社が実施する、事業可能性評価事業において過去3カ年の期間内に「事業の可能性あり」と評価され、継続的支援を受けている者

続いて、Q&Aには下記記載があります。

 

Q1‐20
事業可能性評価事業はどんな事業か?

事業可能性評価事業は、各分野の専門家が個人・企業様の新規事業計画を総合的に評価し、事業化に向けて支援する事業です。詳細は、公社HP(http://www.tokyo-kosha.or.jp/support/shien/hyoka/index.html)を参照してください。

それでは、この【事業可能性評価事業】とは何なのでしょうか?

上記のホームページには以下のような説明がありました。

 

 

事業可能性評価事業 ~ビジネスプラン評価・事業化支援~

各分野の専門家が個人・企業様の新規事業計画を総合的に評価し、事業化に向けて支援する事業です。
お申し込みいただいた新規事業計画は、マネージャーが面談にて詳細を伺いアドバイスします。面談で事業可能性が高いと判断された計画は、評価委員会にはかり、総合的に評価しアドバイスを行います(製品・商品・サービス単体の評価ではありません)。委員会での総合評価が高い事業計画については、計画の実現に向けて経営的側面から、公社が継続的な支援をします。

1. 申し込み

「事業計画を第三者に評価してもらいたい」とお考えの方は、積極的にお申し込みください。
また、「事業計画に磨きをかけたい」という方も、面談時にマネージャーからの助言を受けることで、事業化に向けて課題を整理する機会になると思います。ぜひお気軽にお申し込みください。

2. 面談(事前評価)

マネージャーが、申込書に基づいて事業計画の詳細を伺ったうえで課題を抽出しアドバイスします(1時間程度)。課題が多い場合には、面談時のアドバイスを事前評価報告書という書面にし、後日郵送することでいったん終了させていただきます。事前評価報告書を参考に計画を再構築されたら、再度お申し込みいただくことも可能です。

3. 事業計画作成支援

委員会へ進むために、事業計画のブラッシュアップをマネージャーが支援します。単なる計画書作成ではなく、事業化に必要なことも同時に助言していきます。

4. 事業可能性評価委員会

事業計画がブラッシュアップされたら、事業可能性評価委員会(経営・技術・会計等の外部専門家から構成)に諮ります。客観的で適切な評価・アドバイスが期待できます。

5. 継続的支援

委員会において「事業の可能性あり」と評価された計画については、事業化・経営安定化に向けて、マネージャー等による継続的な支援を原則3年間行います。

事業可能性評価事業】の仕組みは、国の仕組みである経営革新計画の認定制度とよく似ている点が多く、おそらくは経営革新計画を参考に、そのスキームを組み立てたものと思います。

ただし、経営革新計画のように、極端な新規性や革新性(特許など知的財産権レベル取得レベル)を求められるというより、製品・商品・サービス等を総合的に評価し、ビジネスモデルとして成立するかどうかを審査するものだと思われます。

事業可能性評価事業】の難点としては、認定されたところで、あまり目新しい支援が受けられない点です。唯一、販路開拓のサポートとして【ニューマーケット開拓支援事業】を受けられ、大手メーカー出身のビジネスナビゲーターから協力を得られる場合もありますが、かなりピンポイントのマッチングがないと実際の販路拡大は難しいかもしれませんね(+_+)

 

したがって、創業助成金(東京都)の要件を満たすためだけに、【事業可能性評価事業】の認定を狙うのは、そこに投入する時間や手間を考えると、効率性が悪く、あまりお勧めできません。

 

 

(2)の要件まとめ

【(2)の要件】については、13もの項目があり、解説にも時間がかかってしまいました。申し訳ありません<(_ _)>

ただし、繰り返しとなりますが、東京都の創業助成金に関しては、これら【(2)の要件】のいずれかをクリアしなければ、土俵に上がることすら出来ません。この辺りが、IT導入補助金小規模事業者持続化補助金など国の補助金と異なり、厳しいところとなります。

それでは、【(2)の要件】のまとめとして、私の独断と偏見に基づき各要件の難易度について、独自にランク評価をしてみました。

 

上記の評価において、難易度を1~5としましたが、当然、点数が大きいほど難易度が高い立て付けにしてあります。

こうやって見てみると、難易度2レベルは、講習出席など、ある程度の時間を費やせば、なんとかなるというレベルですね。

③~⑤の要件は、指定された施設に入居し、一定のコンサルさえ受ければ、土俵に上ること自体は可能ですが、これらの施設への入居が不要な起業家にとってはムダな賃貸料を払うことになるため、難易度を3とさせていただきました。

結論としては、創業融資や施設への入居が不要な起業家は、①、②あるいは⑫あたりから攻めていくことをお勧めしたいと思います。

 

 

創業助成金(東京都)第2のハードル「書類審査」とは?

それでは、ここから創業助成金東京都第2のハードル「書類審査について述べたいと思います。

第1のハードル「申請要件」第3のハードル「面接審査」も大変なハードルであることは間違いありませんが、やはり採択にあたっての最重要ポイントは、なんといってもこの第2のハードル「書類審査になろうかと存じます。

それだけに、気合を入れて臨まないといけない訳ですね(*^_^*)

 

「申請に必要な書類」とは?

 

書類作成の前に、まずは申請に必要な書類を確認してみましょう。

 

まずは、「平成■■年度 第×回創業助成事業 申請に必要な書類」という書類を見てください。

 

 

上記は「申請要件」のチェックリストのようなものですが、チェック漏れがあると、後の書類作成にいくら時間をかけても、申請そのものが無効となり、努力が水の泡となるため、事前チェックは必ず行うようにしましょう。

 

ただし、本書類は、提出する必要はなく、あくまで自己チェック用の書類となります。

 

ちなみに提出すべき書類は下記12点となります。

①創業助成事業申請前確認書(指定様式)×1部

②創業助成事業申請書(指定様式、全ページ)×正1部・写2部

③説明資料(補足説明が必要な場合に提出)×3部

④社歴(経歴)書(写しで可&会社概要でも可)×3部

⑤確定申告書(写しで可)等×1部

⑥登記簿謄本(履歴事項全部証明書)(原本)×1部

⑦印鑑証明書(原本)×1部

⑧定款、設立趣意書(写しで可)×1部

⑨直近(納付時期終了後)の納税証明書(原本)×1部

⑩本人確認書類(運転免許証、パスポート等、写しで可)×1部

⑪申請要件確認書類×1部

⑫返信用封筒(長形3号封筒、切手不要)×2部

 

上記は、「法人/個人事業主」や「起業前/起業後」などで、細かい点が変わってくる場合があるので、詳細は同書類にてご確認ください。

 

いずれにせよ、12種類も書類があるため、揃えられるものは早めに準備を済ませてしまいましょう。例えば、返信用封筒(長形3号)2部などは、早めに100円ショップ等で購入されてみては如何でしょうか?(*^_^*)

 

 

「申請前確認書」とは何?

 

続いて、提出すべき書類について、見ていきましょう。

 

まずは「申請前確認書」については、チェック・日付・署名押印の上、事務局へ提出する必要があります。

 

 

前述したように、創業助成金に応募するためには、いくつかの要件を満たす必要があるのですが、その確認をしたことを提示しなければなりません。

 

とどめは、(7)の「平成 ■■年度第◎回 創業助成事業募集要項の記載内容を全て確認した」との部分です。これに署名押印した以上、後に、事実と異なることが判明した場合、「知らなかった」では済まされないという訳ですね(;_;)/~~~

 

 

「創業助成事業申請書」(様式1)はどうやって書けば良いの?

 

続いて、様式第1号こと「創業助成事業申請書」について、見ていきましょう。

 

 

正直、本書類の前半までは、決められた事項を記入例通りにサクッと書いてしまえば良いので、そんなに時間をかけないことが一つのコツと言えます。

 

敢えて言えば、記入する前に、必ず印鑑証明書を用意するようにしてください。

 

というのも、様式1には、氏名(法人名)・所在地等を記入する必要があるのですが、記入にあたって印鑑証明書記載のものと一致させなければならないからです。

 

万が一、少しでも一致しなければ、申請書全体が無効になる恐れがあるため、慎重に進めたいものですね。(*^_^*)

 

続いて、様式1の後半で記入しなければならないのは、下記6項目です。

 

1.助成事業概要

2.助成事業詳細

3.助成金交付申請額

4.事業完了予定日

5.現在利用している公社・都・他の公的機関の創業支援事業

6. 他の助成金の申請・採択・交付状況

 

 

上記の内、5と6は前半部分と同様、すぐ記載を済ませることをお勧めしますが、1~4については、後で述べる事業計画書を先に作り、そのエッセンスを記載した方が、まとまりが良くなるため、現時点ではとりあえずは、空欄のままで良いと思います。

 

ちなみに、記入例(サンプル)の「6. 他の助成金の申請・採択・交付状況」には、助成金の名称として「◎◎ 事業者持続化補助金」とありますが、「小規模事業者持続化補助金」の事でしょうか。申請者「公社 太郎」などと同様、あまりセンスが感じられないネーミングですね 笑

 

 

事業計画書」(前半)の記入例とは?

さて、ここからが第2のハードル「書類審査」のヤマ場である事業計画書となります。

 

 

この事業計画書ですが、前半部分「(1)申請者・事業の概要」と後半部分「(2)事業内容」に分かれています。

 

 

記入上の難易度が高いのは、言うまでもなく、後半部分「(2)事業内容」であり、前半部分「(1)申請者・事業の概要」では、これまでの書類と同様、決められた項目を決められた通りに記入すれば済むようになっています。

 

具体的には、「①申請者」において、氏名あるいは法人名、性別、住所・連絡先、本事業以外の事業経営経験、職歴、保有資格等を、「②事業の概要」においては、現状の組織形態(個人事業主/法人/特定非営利活動法人/なし<創業前>)毎に、開業日(法人設立日)や資本金、株主、事務所の所在地、許認可等を記載すれば完了します。

 

主たる業種については、日本標準産業分類の中分類より、コード(2桁)と中分類名を選択し記入するようにしましょう。

 

補助金の書類は、「事業の所在地」など同じことを繰り返し書かなければいけないので、途中で嫌になるかもしれませんが、逆に言えば、決められたことを黙々と記入すれば良いところは楽と言えば楽です。(*^_^*)

 

ただし記入漏れ等があるといけないので、一旦、白紙をプリントアウトの上、手書し、記入しきれなかったところは、蛍光ペンなどでマークし、ポストイット等を貼っておけば、後々の「抜け・漏れ」がなくなりより良いと思います。(*^_^*)

 

 

「事業計画書」(後半)で留意すべき点とは?

 

さてさて書類審査の中でももっとも難易度が高いのが、「事業計画書」の後半部分の「(2)事業内容」についてですね。

 

 

書類はワードに入力していく形となりますが、「枠に収まらない場合は適宜広げてください」に書いてあることから、文章量について特段な制限は課されていないようです。

 

ただし、審査員の1社あたりの審査時間にも制限というものがあります。せいぜい(どんなに多くても)1社あたり30分~60分程度の時間しか採ってもらえないと思います。そう考えると、あまり何十頁も書いてしまうと、最悪、最後まで読んでもらえない可能性も高いので、その点は注意するようにしましょう。

 

具体的に「事業計画書」の後半部分の「(2)事業内容」に書かなければならないのは、下記10項目です。

 

 

①事業の具体的な内容
(製品・サービスの特徴・独創性、ターゲットとする顧客のニーズ等)

②市場
(市場の特徴、市場規模、市場の成長性等)

③保有する経営資源
(事業推進に必要なヒト・モノ・カネ・ノウハウ等)

④本助成を得ることによる効果
(雇用への効果、地域経済への波及性、地域社会への貢献性等)

⑤資金計画
(申請事業の立ち上げから助成期間終了までに必要な経費と資金調達を記載)

⑥経営計画
(事業スケジュール)

⑦-1経営収支
(実績)

⑦-2経営収支
(助成事業期間)

⑧経費明細
(助成事業期間中に助成対象とするもの)
(申請額の修正前と修正後の2種類)

(別紙)経費明細の内容

 

そして、記入例を見ると「募集要項に記載されている7審査方法『(2)審査における主な視点』を参考に具体的にご記入ください。」との注意書きがあります。

 

「(2)審査における主な視点」における視点としては下記5項目のチェック項目があるので、完成の暁には、これらをチェックリスト代わりに使ってみるのも有効でしょうね(*^_^*)

 

・内容の明確性
事業に活かせる自分の強みや事業で何を実現したいのか等

 

・マーケティングの有効性
ターゲットとする顧客や市場、商品・サービスとその提供方法等の販売戦略等

 

・事業の実現性
必要な経営資源の調達状況、助成対象期間中の商品・サービスの提供等

 

・申請経費の適格性
販売計画や経営収支と連動した経費であるか等

 

・助成事業としての適格性(内容審査のみ)

助成金による効果(雇用、経済、社会)等

 

 

 

創業助成金(東京都)第3のハードル「面接審査」とは?

 

本項より創業助成金東京都)第3のハードル「面接審査」について述べたいと思います。

 

 

この面接審査が、いよいよ最後の関門となりますから、補助金を確実にGETできるようミスしないようにしたいものですね(*^_^*)

 

まず当然のことですが、書類審査をクリアした事業者でなければ、面接審査を受けることはできません。その辺りにつき、公募要領では下記のような記載があります。

 

7 審査方法

(1) 審査方法

申請書に基づき、書類審査を行います。書類審査を通過した申請者に対して、面接審査及び総合審査を行い、助成対象者を決定します。日程等については、別途お知らせします。

 

 

面接審査において絶対に留意すべき点とは?

 

さらに「面接審査における留意事項」として下記のような記載があります。

 

 ③面接審査における留意事項
申請書の内容を説明できる代表者(申請者)本人がお越しください。代表者以外の方(経営コンサルタント等)の入室はできません。入室は原則1名のみとし、共同経営による共同の代表者のみ2名まで可とさせていただきます。

 

上記の「共同経営による共同の代表者」とは、例えば、配偶者が取締役として事業に参画している場合や、取締役の経理部長などが該当するようです。経営コンサルタント・士業(税理士など)については、例え顧問などを兼ねていても入室は不可です。

 

ちなみに、都(公社)側は、部長職クラスおよび課長職クラスの2名で面接を行うようです。通常は、2対1でガンガン質問が飛んでくるので、相当緊張することになりそうですね(;_;)/~~~

 

 

面接審査Q&A

実は、面接審査について、創業助成金のQ&Aにはほとんど情報が載っていません。

敢えて言えば、Q4‐1に下記のような質問が載っています。

 

Q4‐1
審査方法および審査基準について知りたい。

審査は、①申請書に基づき審査を行う書類審査、②申請者との面談により審査を行う面接審査、③書類審査と面接審査の結果を元に助成対象者の適否を判断する総合審査に分かれています。面接審査については申請者本人に出席いただきます。
また、審査基準については「募集要項7 審査方法(2)審査における主な視点」をご参照ください。

 

一説には「書類審査を通過した事業者の95%以上が総合審査も無事通る」と聞いております。

 

要は、面接審査の結果のみで、採択になったり不採択になったりという事はないということですね。

 

しかし、相当、厳格な面接が行われていることから考え、例えば、コンサルタントに書類を丸投げしている事業者などは、「不採択の5%」の側に入ってしまう恐れもあるということですね(;_;)/~~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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